東京国立博物館で見仏5
前回は首だけとか首なしとか、ショッキングな仏像が多かった。気を取り直していこう。
この手の形はあれだ、前のブログに書いたけどなんていうんだったかな。
調べてみたら、右手は施無畏印(せむいいん)と言って説法を聞く人の緊張を和らげ、左手は与願印(よがんいん)といって仏の深い慈悲を表すんだそうだ。つまり、説法するときのポーズか。
そう、その説法ポーズ。
手がいっぱいあれば千手観音、みたいに思ってしまうのだが、これは顔がどうみても鬼だろ!という感じ。救うために怖い姿になっているのか、こういう怖いのがいるから気をつけろということなのかはわからない。
エジプトの方の神様は顔が動物っていうパターンが多い。スフィンクスは逆か。名づけるなら、「ねこぼとけ様」というのがいいかな。
ちょっとデフォルメされている感じの三尊像。もう迷わずにさんぞんぞう、と読める。ふふふ。
マハラジャだ!いや、その名前は確かゲームに出てくるモンスターだったような気がする。顔が象なのだ。パオーンパオーン。顔が象というだけでインドの神様のように思ってしまう。
顔が馬とか、牛とか、そういう像はたまにあるようだ。
ラクダだ。仏像はどうしたんだ。しかしよく見るとちょうど座るとこになんだか怖い顔が浮き上がっている。知らずにまたがると股間からバリバリ食われてしまいそうなトラップラクダの予感がする。
浮き上がった顔もなんだかしめしめ、という顔だ。アンコウが獲物を取るためにちょうちんを揺らすがごとく、ラクダをエサに人間を食う魔物なのではないだろうか。まったく油断ならない。
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